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2018.01.04 Thursday

特別企画「PCからオーディオへの架け橋を」

 

PCからオーディオへの架け橋を 〜デジタル&PCオーディオの今とこれからを見つめながら〜

 

文:御田照久

 

1.いま
 PCオーディオを手がけておられる方々は、例えばジャーナリズムがPCにかなり疎い様子を察しておられることと思います。これからの時代、オーディオの側ではもっともっとPCや、特にネットワークの知見を広げることにに注力すべきなのですが、なかなかエンジンがかかりません。

 一方で、PCをよく知っておられる方でも、実際にデジタル&PCオーディオを理解しておられる方は非常に少ないと言ってよろしいかと思います。なぜなら設定方法を多少知っているだけでは「音」と「音楽の鳴り方」の判断はできないからです。音を出して音楽を聴き、また工夫して音を出して音楽を聴く、という「オーディオ」を実際にやっていない人は、単なる設定法などの初心者向け解説しかできません。

 いろいろとPCオーディオを深めていかれる中で、具体的で詰めた情報が得られないのはそういう背景があるからです。その状況の中ではPCオーディオに取り組むこと自体がPCからオーディオへの架け橋を築く作業にもなっているわけですが、PCやその周辺部品にも大きな問題点があります。その一つは「オーディオグレードに適する」機器が非常に少なく、また「オーディオグレードにしていくためのノウハウ」が不足していることです。

 

2.PCや周辺機器のオーディオグレード化を取り巻く問題点
 PCはあくまで汎用機器です。オーディオの基本は「機器の中では、オーディオ信号以外は一切動かない」ことですが、PCの場合、(1)CPUをはじめ大飯ぐらいなパーツが多数あり、大幅な電源変動をPC内部で引き起こしていること、(2)CPUやメモリ、LANやUSBなど多大なノイズを撒き散らしており、ハイスピードあるいはハイパワーな機種ほどノイズ源となっていること、という大きな問題点を抱えています。
 例えばUSB3.0が大きな「輻射ノイズ」を発しており、2.4GHzWiFiなどへの妨害という大きな悪影響を与えることについては、既にIntelがホワイトペーパーを出している【注】ことからも、高速なインターフェースが抱える問題点を浮き彫りにしていると言えましょう。

 ハイスピードでハイパワーな機器が良いというのは、PCのパフォーマンス優先的発想であり、上記のオーディオの基本とは相容れないものです。また、例えばノートPCのバッテリーの保ちを良くするためや、省電力で動かすためにCPU設定などを随時に変更することも、オーディオの基本とは相容れません。
 なによりも「電波スモッグ」とまで言われ、オーディオを蝕んでいる近年のノイズの悪影響について、PCオーディオユーザーはもっと認識をお願いしたいと、常日頃から切に願っているところです。

 

3.これから
 既にFLACでのCDクオリティのストリーミング配信が、日本でも動き出しております。つまりはネットワークがこれからの大きな課題になるわけですが、(1)ネットワークが「ノイズの嵐」であること、(2)オーディオグレードと言えるLAN/ネットワーク環境構築は、まだかなりのユーザー宅では実現には程遠く、これからの課題であること、という問題点が既に浮き彫りになっております。

 具体的な例として、ローノイズで音質的に配慮されたハブがこれまであったかというと、高価な業務用製品も含めて、残念ながら僅かな例しかなかったと言って良いでしょう。その中でJS PC Audioのハブは明確にオーディオグレードに取り組んでおり、特に最新作のHFS1100はノイズ対策はもちろん、LAN伝送のために高品位なクロックを備えるなど意欲的な取り組みにより、周波数が高くノイズ的にも厳しいギガビット級でのハブのオーディオグレード化を実現したものと言えましょう。

 

 PCからオーディオへの架け橋をかける作業はまだはじまって間もない段階です。ユーザーの皆さんの積極的な取り組みや試みが、これからの時代のオーディオと、より深い音楽の楽しみに結実していくよう、願って止みません。

 

【注1】https://www.intel.co.jp/content/www/jp/ja/io/universal-serial-bus/usb3-frequency-interference-paper.html

 

 

 


 

 

新年の特別企画といたしまして、オーディオライターの御田照久氏に「PCからオーディオへの架け橋を」を執筆いただきました。

 

弊社が昨年発表したスイッチングハブ「HFS1100」は、初代の「NH10」に始まり現在4世代目のスイッチングハブとなります。

スイッチングハブをオーディオ(を構成する)機器として見たとき、ローノイズ化は効果が得られるのではないかというところから製品企画が始まりました。そこからEMI対策やオーディオ的なアプローチを加え、現在に至ります。

”スイッチングハブで音質は変えられる”ということにつきましては、発売当初より多くの方から色々と厳しいご意見も多かったのですが、他社からも次々と”オーディオ用スイッチングハブ”が発売されるようになり、ようやくネットワークオーディオの音質を左右するデバイスの一つとして認知されつつあることは喜ばしく、弊社もその一端を担えることができたことは実に光栄なことです。

 

弊社はこれからもPCを利用したオーディオの裏方に身を置いて活動してまいります。

PCに依存する以上、進化してゆくOS、規格存続の問題(USB2.0、FireWire)、互換性など多くの問題に悩まされるのは確実といえますが、弊社もこれから更に多くの技術を身に着け、一つでも多くの価値をお客さまに提案できるよう精進してゆく所存でございます。

 

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