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2017.06.01 Thursday

新たなチェック用音源

こんな録音があったなんて。

先日大阪へ行った際、そう思わせてくれる音源と出会いました。

夢見る翼 / 崎川晶子


左からDSD、ハイレゾ(192kHz/24bit)、CD

全てチェンバロのみの曲なのですが、クラシック系の音源に含まれているチェンバロの音とは全く違うんです。
今まで聴いてきたチェンバロって何だったんだろうと思えるほど伸びやかで図太く重く、迫力のある音。
こういう風にチェンバロの魅力を詰め込んだ音源って今まで聴いたことがありません。

 

この録音をなさったのは、大阪にあるワオンレコード社。先日代表の小伏氏とお会いして色々と話を伺ってきました。
音源を聴いたときのイメージの通り、録音に対してはひとつの妥協も許さないいわば職人のような方です。
わたしのチェック用音源の一つとして加わったこの音源、DSD、ハイレゾ共に本物です。

是非一度お聴きください。
 

ワオンレコード(http://www.waonrecords.jp/)


実は小伏社長には旧型のシステムエンハンサー(SE1-BP)を試していただいたことがありました。

 

 

以下、WaonRecords Facebookページ(4/13付記事)より転載
JS PC Audioというオーディオアクセサリーメーカーが有る。福岡に拠点を置き、音質改善のためのツボを押さえたアクセサリーをリーズナブルなプライスで製造販売している。いかにも手作りな製品群だが、本質を捉えたアイデアが生かされている。そこの「システムエンハンサー(バインディングポストタイプ)」をお貸しいただく機会を得、色々なシチュエーションで音質改善効果を試してみた。

大きめの弁当箱くらいのアルミケースに、質の良いバインディングポストが一つだけついたシンプルなスタイルだが、かなりずっしりと重い。中は金属板やアモルファスコア、誘電性のセメントが詰められており、仮想グラウンド(接地)として動作する。良質な接地が得られない場合にこれをアースラインに接続することで、信号ラインや電源ラインに乗ったノイズを仮想グラウンドへ排出し除去するのが目的だ。JS PC Audioのサイトには、ノイズ除去効果をオシロスコープで確認した画像が掲載されているが、実際の聴感ではどうなのか興味を持って試してみた。

まず、編集室で。目の前に柱上トランスが立っているようなところなので、電源ラインにはフィルター類やレギュレータ類は入れていない。ただ、アースループによる影響を低減するよう色々工夫がされている。自作の電源タップにはアース端子がつけてあり、必要に応じて様々なアース接続や接地が行える。その電源タップのアース端子に付属のYラグーYラグケーブルでシステムエンハンサーをつなぎ、編集用パソコン(MacBookPro8.2, 8.3)→オーディオインターフェース(Weiss AFI1)→DAC(Grace Design m902B)での再生音を聞いてみた。ところがあまり音質の変化が感じられない。どうやらシステムサイズが小さいので多くの機器がまとめてぶら下がっているようなアースラインにつないでも無理があるようだ。

それでは機器個別に接続してみるとどうだろう。一緒にお貸しいただいていたYラグーXLR(1番ピンのみ接続)ケーブルに、XLRーTRS変換アダプタをつけてDACのヘッドフォン端子にさし、システムエンハンサーと接続した。するとはっきりと効果が聞けた。無音時のバックグランドの僅かなざわざわした感じがすっと晴れたように静かになる。音楽を再生してみると、システムエンハンサーを接続する前より音量が0.1〜0.2dBほどアップしたように感じる。しばらく聞いていると実際には音量が上がったのではなく、音像のフォーカスがシャープになったためにそう感じるのだとわかった。音質的にも滑らかさが増し、音場の見通しも良くなる。再生音の(ごく僅かなものではあるがノイズ起因と思われる)ザラザラした感じが減少している。次にオーディオインターフェースにつなぎ替えてみると、こちらでも同じような音質改善効果が感じられた。

それでは自宅居間などテレビやビデオやオーディオが雑多に接続された環境ではどうだろう。よく聞くとチリチリとアースループ起因のノイズも聞こえるような状態のステレオアンプのアース端子につないでみた。ところがこのような場合ではノイズは減らないばかりか、再生音がやや鈍くなる傾向で、むしろ副作用が目立つ。このシステムエンハンサーは魔法の箱ではなく、ある程度きちんとアース周りをケアしたような環境で使用してこそ効果を発揮してくれる装置だと考えるほうが良さそうだ。

それではずっと電源周りの環境が良い場合はどうだろう。ちょうど大きなコンサートホールでの出張録音の機会があったので、ホールの音響専用電源から電源とグラウンドラインを引いてきた場合についての効果を試してみた。マイクのプリアンプ、レコーダ(TASCAM DA-3000)、DAC(Grace Design m902B)にそれぞれつなぎ替えてみながら音の変化を聞いてみると、確かに効果は感じられるが編集室での効果に比べるとずっと小さい。さらに良く聞くとほんの僅かに音のエッジが丸くなっている。どうやらこのようにグラウンドラインがしっかり機能している場合はそちらに任せるのがベターだということのようだ。

では、一般の建物の壁コンセントに電源レギュレータをつないだような場合はどうだろう。ちょうど教会での演奏会の出張録音があったのでそのような状況を試してみた。壁の並行コンセント(アース端子なし)から電源を取り、レギュレータとしてSINANO HSR-510をつなぎ、その出力側の電源結線は編集室と同じ状態で聞いてみた。するとDAC(Grace Design m902B)につないだ場合もオーディオインターフェース(Metric Halo mobile I/O 2882 2d exp)につないだ場合も編集室で感じたのと同様な効果を聞き取ることができた。この状況では特に低音楽器のフォーカスがぐっと引き締まり安定感が増すのが感じられた。

ある程度電源周りをケアしてあるが、ちゃんとしたグラウンドへの接地が難しい一般の住宅などでは、ここぞという機器のアースラインにこのシステムエンハンサーを接続することで、ダメ押し的な音質の改善効果が期待できることが確認できた。その音質改善の絶対量としては、例えば電源アダプターを良質なリニア電源や強化したスイッチング電源に取り替えた場合の音質変化にくらべると幾分小さなものだ。とは言えアース周りに起因する僅かなノイズを減らそうとすると意外と大仕事になることを思うと、この装置はなかなか得難い助っ人である。マイクプリアンプのような純然たるアナログ機器に使うよりも、オーディオインターフェースやDACなどのデジタル機器に接続するほうがより効果が得られた。やはりデジタル機器はノイズを多く発生しているということだろう。今回システムエンハンサーを2台お借りしていたので、別々の機器に2台を同時につないだり、あるいは2台並列につないだりしても試してみたが、効果は1台の場合とさほど変わらない。しかし、例えば離れたところにNASを置いているような場合はそちらにも設置するとさらなる音質改善効果が期待できるだろう。
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